命の詩

雪白を想わせる
真澄みの心
人久しく覚えず
いつしか
胸中の赤き
熱き炎(ほむら)も忘れ去っている
なのに可笑しき
己の命がいつ尽きるかを
人は思い患い
この世の終りを
朝に夕に論じている
死という名の天の御使いは
誰の身にも等しく訪れ
地に見るすべての実相は
霊でしかない真理に
いつ
人は気づくのだろう
命は旅遊の霊性である
ということに
いつ
人はその悟りを
己に許すのだろう

東伯